獨去獨來、當行至趣 苦樂之地。身自當之、無有代者。善惡變化、殃福異處、宿豫嚴待、當獨趣入。遠到他所、莫能見者。善惡自然、追行所生。窈窈冥冥、別離久長。道路不同、會見無期。甚難甚難。復得相値、何不棄衆事。各曼強健時、努力勤修善。精進願度世。可得極長生。如何不求道。安所須待。欲何樂哉。如是世人、不信作善得善 爲道得道。不信人死更生 惠施得福。善惡之事、都不信之。謂之不然。終無有是。但坐此故、且自見之、更相瞻視 先後同然。轉相承受、父餘教令。先人祖父、素不爲善。不識道德。身愚神闇 心塞意閉、死生之趣、善惡之道、自不能見。無有語者。吉凶禍福、

自然に剋識して相離るることを得ず、みな当に対生してかわるがわる相報復すべし。人、世間の愛欲の中にありて、独り生じ独り死し独り去り独り来りて、行に当り苦楽の地に至り趣く。身、自らこれを当くるに、有も代わる者なし。善悪変化して殃福処異なり、宿予、厳待して当に独り趣入すべし。遠く他所に到りぬれば、能く見る者なし。善悪自然にして行を追うて生ずるところなり。窈窈冥冥として別離久しく長し。道路同じからずして会い見ること期なし。甚だ難し、甚だ難し。また相値うことを得んや。何ぞ衆事を棄てざらん。おのおの強健の時に曼んで努力修善を勤めて精進して度世を願え。極めて長生を得べし。如何ぞ道を求めざらん。安所ぞ待つべき。何の楽しみをか欲わんや。
 94かくのごとく世人、善を作して善を得、道を為して道を得ることを信ぜず。人、死して更りて生まれ、恵施して福を得ることを信ぜず。善悪の事、すべてこれを信ぜず。これを然らずと謂えり。終に是することあることなし。但これを坐するゆえに、且つ自らこれを見れば、かわるがわる相瞻視して先後同じく然なり。転た