正しく七日の功、成就するに値えり。  四十八願、かならず相携う。
あまねく道場の同行の者を勧む、  努力回心して、帰去来。
借問、家郷はいずれの処にかある。  極楽池の中、七宝の台なり。
かの仏の因中に弘誓を立てたまえり。  名を聞きて我を念ぜば、すべて迎え来らしめん。
貧窮とまさに富貴とを簡ばず。  下智と高才とを簡ばず。
多聞と浄戒を持てるとを簡ばず。  破戒と罪根深きを簡ばず。
ただ回心して多く念仏せしむれば、  よく瓦礫をして変じて金と成さんがごとくせしむ。
語を現前の大衆等に寄す。  同縁去らん者、早く相尋ねん。
借問、いずれの処を相尋ねてか去かんと。  報えて道わく、弥陀浄土の中へ。
借問、何に縁ってか、彼に生まるることを得ん。  報えて道わく、念仏自ずから功を成す。
借問、今生の罪障多し、  いかんぞ浄土にあえて相容らんや。
報えて道わく、名を称すれば罪消滅す。  たとえば明燈の闇中に入るがごとし。
借問、凡夫、生を得やいなや、  いかんぞ一念に闇中明らかならんや。
報えて道わく、疑いを除きて多く念仏すれば、  弥陀決定して自ずから親近したもうと。 抄要
 60『新無量寿観経』に依る。 法照
十悪五逆至れる愚人  永劫に沈淪して久塵にあり。