23
十方諸有の衆生は
 阿弥陀至徳の御名をきき
 真実信心いたりなば
 おおきに所聞を慶喜せん
24
若不生者のちかいゆえ
 信楽まことにときいたり
 一念慶喜するひとは
 往生かならずさだまりぬ
25
安楽仏土の依正は
 法蔵願力のなせるなり
 天上天下にたぐいなし
 大心力を帰命せよ
26
安楽国土の荘厳は
 釈迦無碍のみことにて
 とくともつきじとのべたもう
 無称仏を帰命せよ
27
已今当の往生は
 この土の衆生のみならず
 十方仏土よりきたる
 無量無数不可計なり
28
阿弥陀仏の御名をきき
 歓喜讃仰せしむれば
 功徳の宝を具足して
 一念大利無上なり
29
たとい大千世界に
 みてらん火をもすぎゆきて
 仏の御名をきくひとは
 ながく不退にかなうなり
30
神力無極の阿弥陀は
 無量の諸仏ほめたまう
 東方恒沙の仏国より
 無数の菩薩ゆきたまう
31
自余の九方の仏国も
 菩薩の往覲みなおなじ
 釈迦牟尼如来偈をときて
 無量の功徳をほめたまう
32
十方の無量菩薩衆
 徳本うえんためにとて
 恭敬をいたし歌嘆す
 みなひと婆伽婆を帰命せよ
33
七宝講堂道場樹
 方便化身の浄土なり
 十方来生きわもなし
 講堂道場礼すべし
34
妙土広大超数限
 本願荘厳よりおこる
 清浄大摂受に
 稽首帰命せしむべし