p610 / 御消息拾遺

御消息拾遺

(一)このえん仏ぼうくだられ候う。こころざしのふかく候うゆえに、ぬしなどにもしられ申さずして、のぼられて候うぞ、こころにいれてぬしなどにもおおせられ候うべく候う。この十日のよ、しょうもうにおうて候う。この御ぼうよくよくたずね候いて候うなり。こころざしありがたきように候うぞ。さだめてこのようは申され候わんずらん。よくよくきかせ給うべく候う。なにごともなにごともいそがしさにくわしう申さず候う。あなかしこ、あなかしこ。
 十二月十五日     (花押)
真仏御房へ

(二)閏十月一日の御文、たしかにみ候う。かくねんぼうの御事、かたがたあわれに存じ候う。親鸞はさきだちまいらせ候わんずらんと、まちまいらせてこそ候いつるに、さきだたせ給い候う事、申すばかりもなく候う。かくしんぼう、ふるとしごろはかならずかならずさきだちてまたせ給い候うらん。かならずかならずまいりあ