爾の時過去の佛有ましき、定光如來と名く。復次に佛有ます、名けて曜光と曰ふ。復次に佛有ます、日月香と名く。復次に佛有ます、安明山と名く。復次に佛有ます、日月面と名く。復次に佛有ます、無塵垢と名く。復次に佛有ます、無沾汚と名く。復次に佛有ます、名けて如龍無所不伏と曰ふ。復次に佛有ます、名けて日光と曰ふ。復次に佛有ます、大音王と名く。復次に佛有ます、寶潔明と名く。復次に佛有ます、名けて金藏と曰ふ。復次に佛有ます、焰寶光と名く。復次に佛有ます、名けて有擧地と曰ふ。復次に佛有ます、名けて琉璃光と曰ふ。復次に佛有ます、日月光と名く。復次に佛有ます、名けて日音聲と曰ふ。復次に佛有ます、光明華と名く。復次に佛有ます、神通遊持意如海と名く。復次に佛有ます、嗟歎光と名く。復次に佛有ます、具足寶潔と名く。復次に佛有ます、光開化と名く。復次に佛有ます、名けて大香聞と曰ふ。復次に佛有ます、名けて降棄恚嫉と曰ふ。復次に佛有ます、妙琉璃紫磨金焰と名く。復次に佛有ます、心持道華無能過者と名く。復次に佛有ます、積衆華と名く。復次に佛有ます、水月光と名く。復次に佛有ます、除衆冥と名く。復次に佛有ます、日光蓋と名く。復次に佛有ます、温和如來と名く。復次に佛有ます、名けて法意と曰ふ。復次に佛有ます、師子威象王歩と名く。復次に佛有ます、名けて世豪と曰ふ。復次に佛有ます、名けて淨音と曰ふ。復次に佛有ます、不可勝と名く。復次に佛有ます、樓夷亘羅と名く。中に在まして敎授したまふこと四十二劫なり。皆已に過ぎ去れり。乃し爾の劫の時佛と作り、天上天下人中の雄、經道法の中勇猛の將なり。佛諸天及び世人民の爲に、經を説き道を講ず、能く世饒王に過ぎたる者莫し。經道を聞き歡喜し開解して、便ち國位を棄て行じて比丘と作り、曇摩迦留と名く。菩薩意を發して、人と爲り高才、智慧勇猛にして、能く踰ゆる者無し。世に絶異せり。世饒王佛の所に至りて、稽首して禮を爲し、長跪叉手して、佛を稱讃して言く。

無量の光曜 威神極有ること無し 是の如きの焰明 能く與に等しき者無し 若しは日・摩尼・ 火・月・水の形を以てするも 其の景及ぶべからず 其の色亦比べ難し 顏色稱量し難し 一切世の最なり