諸阿彌陀の德号を聞きて 信心歡喜して聞く所を慶ばんこと 乃ち一念に曁ぶまで至心の者 廻向したまへり生ぜんと願ずれば皆住を得しむ 唯五逆と謗正法とをば除く 故に我頂禮して往生を願ず
願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん。

南無して心を至し帰命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
安樂の菩薩・聲聞の輩は 此の世界に於て比方無し 釋迦無礙の大辯才もて 諸の假令を設けて少分を示し 最賤の乞人を帝王に竝べ 帝王を復金輪王に比す 是の如く展轉して六天に至る 次第して相形すこと皆始めの如し 天の色像を以て彼に喩ふるに 千萬億倍すとも其の類に非ず 皆是法藏願力の爲せるなり 大心力を稽首し頂禮したてまつる
願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん。

南無して心を至し帰命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
天人は一切須ふる所有らんに 欲に稱ひ念に應じて至らざる無し 一寶・二寶・無量寶 心に隨ひて受用の具を化造す 堂宇・飮食悉く此の如し 故に我無稱佛を稽首したてまつる
願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん。

南無して心を至し帰命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
諸の往生する者悉く 淸淨の色身を具足して比ぶべき無し 神通功德及び宮殿 服飾の莊嚴は六天の如し