十には佛慧の光明照して癡闇を除く。十一には梵聲開悟して遠く十方に聞ゆ。十二には阿彌陀佛无上法王の善力もて住持す。十三には如來の淨華從り化生する所なり。十四には佛法味を愛樂し禪三昧を食と爲す。十五には永く身心の諸苦を離れて。樂を受くること間无し。十六には乃至二乘と女人と根缺との名をだも聞かず。十七には衆生欲樂する所有れば心に隨ひ意に稱ひて无滿足せずといふこと无し。是の如き等、是を器世間淸淨と名く。 衆生世間淸淨に十二種の莊嚴成就有り。一には无量の大珍寶王微妙の華臺を以て佛座と爲す。二には无量の相好无量の光明佛身を莊嚴す。三には佛の无量の辨才機に應じて法を説き、淸白を具足して人をして聞くことを樂はしめ、聞く者必ず悟解す、言虚説設ならず。四には佛の眞如智惠は猶し虚空の如し、諸法の總相・別相を照了して心に分別无し。五には天人不動の衆は廣大にして莊嚴す、譬へば須彌山の四大海に映顯するが如く、法王の相具足したまへり。六には无上の果を成就し、尚能く及ぶもの无し、況や復過ぐる者あらんや。七には天人丈夫調御師と爲りて大衆に恭敬圍遶せらるること師子王の師子に圍遶せらるるが如し。八には佛の本願力もて諸の功徳を莊嚴し住持す、遇ふ者は空しく過ぐること无し、能く速に一切の功徳海を滿足せしむ、諸の淨心の菩薩と與に畢竟じて平等法身を證することを得、淨心の菩薩と上地菩薩と畢竟じて同じく寂滅平等を得。九には安樂國の諸の菩薩衆、身は動搖せずして而も遍く十方に至りて、種種に應化し、實の如く脩行して常に佛事を作す。十には是の如きの菩薩應化身、一切の時に前ならず不ならず、一心一念に大光明を放ち、悉く能く遍く十方世界至りて衆生を教化し、種種に方便し脩行して成ずる所にして、一切衆生の苦惱を滅除す。十一には是等の菩薩一切の世界に於て餘无く、諸佛の大會を照らすに餘无く、廣大无量に供養し恭敬して諸佛如來の功徳を讃歎す。十二には是の諸の菩薩十方一切の世界の三寶无き處に於て、佛法僧寶の功徳大海を住持し莊嚴して、遍く示して解せしめ、實の如く脩行せしむ。是の如き等の法王八種の莊嚴功徳成就と、是の如き菩薩四種の莊嚴功徳成就と、