二には毫光の多少を明す。三には光に化佛有ます多少を明す。四には侍者の多少を明す。五には化侍變現して十方に徧滿することを明す。
六に「有八十億光明」より下「莊嚴事」に至る已來は、正しく身服の光瓔衆寶の作に非ざることを明す。
七に「手掌作五百億」より下「接引衆生」に至る已來は、正しく手に慈悲の用有ることを明す。即ち其の六有り。一には手の掌に雜蓮の色を作すことを明す。二には一一の指の端に八万の印文有ることを明す。三には一一の文に八万餘の色有ることを明す。四には一一の色に八万餘の光有ることを明す。五には光體柔輭にして、等しく一切を照らすことを明す。六には此の寶光の手を以て有縁を接引することを明す。
八に「擧足時」より下「莫不彌滿」に至る已來は、正しく足に德用の相有ることを明す。
九に「其餘身相」より已下は、指して佛に同ず。
十に「唯頂上」より下「不及世尊」に至る已來は、正しく師徒位別にして、果願未だ圓かならず、二相をして虧くること有らしむることを致し、不足の地に居することを表することを明す。
十一に「是爲」より下は、總じて結す。
十二に「佛告阿難」より下「當作是觀」に至る已來は、正しく重ねて前の文を結し、其の後益を生ずることを明す。
十三に「作是觀者」より下「何況諦觀」に至る已來は、正しく觀の利益を勸むることを明す。
十四に「若有欲觀觀音」より下「如觀掌中」に至る已來は、正しく重ねて觀の儀を顯して、物を勸め心を傾けて兩益に沾さしむることを明す。
十五に「作是觀」より已下は、正しく觀の邪正の相を辨ずることを明す。斯れ乃ち觀音願重くして、十方に影現し、寶手輝を停めて、機に隨ひて引接す。
上來十五句の不同有りと雖も、廣く觀音觀を明し竟んぬ。
[一一、勢至觀]
十一に勢至觀の中に就て、亦先づ擧げ、次に辨じ、後に結す。即ち其の十三有り。
一に「次觀大勢至」より已下は、