是の諸の衆鳥、晝夜六時に和雅の音を出す。其の音五根・五力・七菩提分・八聖道分、是の如き等の法を演暢す。其の土の衆生、是の音を聞き已りて、皆悉く佛を念じ法を念じ僧を念ず。舍利弗、汝此の鳥は實に是罪報の所生なりと謂ふこと勿れ。所以は何ん、彼の佛の國土には三惡趣無ければなり。舍利弗、其の佛の國土には尚三惡道の名だに無し、何に況や實有らんや。是の諸の衆鳥は、皆是阿彌陀佛の、法音を宣流せしめんと欲したなふ變化の所作なり。舍利弗、彼の佛國土には、微風ありて諸の寶行樹及び寶羅網を吹き動かすに、微妙の音を出す。譬へば百千種の樂の同時に倶に作るが如し。是の音を聞く者は皆自然に念佛・念法・念僧の心を生ず。舍利弗、其の佛の國土には、是の如き功德莊嚴を成就せり。」

 下高に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。道場淸淨にして希にも見難し、彌陀の淨土甚だ聞き難し。聞き難く見難くして今會ふことを得たり。如説に修行して意を專にして專ならしめん。願はくは佛の慈悲遙かに攝受して、臨終に寶座其の前に現じたまへ。既に華臺を見て心踊躍して、佛に從ひて逍遙して自然に歸す。自然は即ち是彌陀國なり。無漏無生にして還て即ち眞なり。行來進止に、常に佛に隨ひて無爲法性の身を證得す。衆等心を廻して皆往かんことを願じて、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。

 高下に接して讚じて云へ。 下高に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。極樂の莊嚴は雜寶を間へたり。實に是希奇にして未聞を聞く。寶鳥空に臨みて佛會を讚ず。文文句句理相同じ。晝夜に聲を連ねて息むこと有ること無し。哀婉雅亮にして人心を發す。或は五根・七覺分を説き、或は八聖慈悲門を説き、