同じく阿彌陀佛の國に生じ、乃至成佛まで、是の如き等の罪、永く相續を斷じて更に敢て作らざらん。懺悔し已りて、心を至して阿彌陀佛に歸命したてまつる。

 廣懺竟

[後序]
若し入觀し及び睡眠せん時、應に此の願を發すべし。若しは坐若しは立、一心に合掌し、正しく面を西に向け、十聲阿彌陀佛・觀音・勢至・諸菩薩・淸淨大海衆と稱し竟りて、弟子 其甲 現に是生死の凡夫、罪障深重にして六道に淪めること、苦具に云ふべからず。今日善知識に遇ひて、彌陀の本願の名號を聞くを得たり。一心に稱念して往生を求願せよ。願はくは佛の慈悲、本弘誓願を捨てたまはざれば、弟子を攝受したまへ。彌陀佛の身相光明を識らず。願はくは佛の慈悲もて弟子に身相、觀音・勢至・諸菩薩等及び彼の世界の淸淨莊嚴光明等の相を示現したまへ。此の語を噵ひ已りて一心正念にして、即ち意に隨ひて入觀し及び睡れ。或は正しく發願する時即ち之を見ることを得ること有り。或は睡眠する時見ることを得ること有り。至心ならざるをば除く。此の願比來大に現驗有り。

問て曰く。阿彌陀佛を稱念し禮觀して、現世に何なる功德利益か有る。答て曰く。若し阿彌陀佛を稱すること、一聲するに即ち能く八十億劫の生死の重罪を除滅す。禮念已下も亦是の如し。『十往生經』(意)に云く。「若し衆生有りて阿彌陀佛を念じて、往生を願ずれば、彼の佛即ち二十五菩薩を遣はして行者を擁護して、若しは行若しは坐、若しは住若しは臥、若しは晝若しは夜、一切時・一切處に、惡鬼・惡神をして其の便を得しめざるなり」。又『觀經』に云ふが如し。若し阿彌陀佛を稱し禮念して、