唯恨むらくは衆生の疑ふまじきを疑ふこと願往生 淨土對面して相忤はず無量樂
 彌陀の攝と不攝とを論ずること莫れ願往生 意專心にして廻すると廻せざるとに在り無量樂
 但使廻心し決定して向へば願往生 臨終に華盇自ら來迎す無量樂
 佛に從ひ華に乘じて寶國に入り願往生 諸の大衆を見て無生を悟る無量樂
 一一の寶樓意に隨ひて入る願往生 内外の莊嚴識るべからず無量樂
 鳥音聲を作し菩薩儛ひ願往生 童子歡喜して神通を作す無量樂
 我が娑婆より得生せる者の爲に願往生 種種に供養して歡喜せしむ無量樂
 佛生人をして將ゐて觀看せしむ願往生 到る處唯是不思議なり無量樂
 地上・虚空に聖人滿ち願往生 珠羅・寶網自然に覆ふ無量樂
 微風吹き動かして妙響を出し願往生 聲中に皆無爲の法を説く無量樂
 樹を見波を聞きて法忍を成ず願往生 童子華を持ちて圍遶して讚ず無量樂
 彌陀に立侍して説法を聽き願往生 法樂を貪愛して時劫を超ゆ無量樂
 本國の諸菩薩に隨逐するに願往生 盡く是無爲涅槃の界なり無量樂
 一佛の國界にして皆法を聞き願往生 他方に遊歴して供養を修す無量樂