眼に如來を見耳に法を聞き願往生 身は常に佛に從ひて喜び還悲しむ無量樂
 何んが今日寶國に至ることを期せん願往生 實に是娑婆本師の力なり無量樂
 若し本師知識の勸めに非ずば願往生 彌陀の淨土云何じてか入らん無量樂
 般舟三昧樂願往生 淨土に生るることを得て師恩を報ぜよ無量樂
 普く勸む有縁の道俗等願往生 會ず是專心にして佛敎を行ぜよ無量樂
 念佛し專心に誦經し觀じ願往生 莊嚴を禮讚して雜亂すること無かれ無量樂
 行住坐臥心相續すれば願往生 極樂の莊嚴自然に見はる無量樂
 或は想或は觀罪障を除く願往生 皆是彌陀本願の力なり無量樂
 佛力を以ての故に三昧を成ず願往生 三昧成ずることを得て心眼開けぬれば無量樂
 諸佛の境界にして凡外に超えたり願往生 唯知りて釋迦の恩を慙賀すべし無量樂
 十方の如來舌を舒べて證し願往生 九品還歸することを得ることを定判したまふ無量樂
 父子相迎へ大會に入らしめて願往生 即ち六道苦辛の事を問ふ無量樂
 或は所得の人天の報有れども願往生 飢餓困苦して體に瘡を生ず無量樂
 爾の時に彌陀及び大衆願往生 子の苦を説くことを聞きて皆傷歎したまふ無量樂