無窮無極なり。仏は法王として、尊きこと衆聖に超えたまえり。普く一切天人の師と為りて、心の所願に随いて、みな道を得せしめたまう。今仏に値うことを得て、また無量寿仏の声を聞きて歓喜せざるものなし。心開明することを得つ。」
仏、弥勒菩薩に告げたまわく、「汝が言えること是なり。もし仏を慈敬することあらば実に大善なりとす。
天下に久久にして乃しまた仏まします。今我この世において仏と作りて、経法を演説し道教を宣布す。もろもろの疑網を断ち、愛欲の本を抜き、衆悪の源を杜ぐ。三界に遊歩するに拘碍するところなし。典攬の智慧、衆道の要なり。綱維を執持して昭然分明なり。五趣を開示し未度の者を度す。生死泥洹の道を決正したまう。弥勒、当に知るべし。汝、無数劫よりこのかた菩薩の行を修して衆生を度せんと欲う。それすでに久しく遠し。汝に従いて道を得て泥洹に至るもの称数すべからず。汝および十方の諸天人民、一切の四衆、永劫よりこのかた五道に展転して、憂畏勤苦具さに言うべからず。乃至今世まで生死絶えず。仏と相値うて経法を聴受し、またまた