或は他方惡道を離るることを説き、或は地獄人天を封ずることを説き、或は長時に苦行を修することを説き、或は無上菩提の因を説き、或は散善波羅蜜を説き、或は定慧深禪に入るを説く。菩薩・聲聞此の法を聞きて、處處に分身して法輪を轉ず。衆等心を廻して皆往かんことを願じて、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。
高下に接して讚じて云へ。 下高に接して讚じて云へ。
願はくは往生せん、願はくは往生せん。極樂の莊嚴は三界を出でたり。人天雜類等しく無爲なり。法藏行因の廣弘願に、設ひ我佛を得んに、希奇を現ぜん。或は鳥身を現じて能く法を説き、或は無請に現じて能く機に應じ、或は微波をして妙響を出さしめ、或は林樹をして慈悲を讚ぜしめ、或は風光をして相應じて動ぜしめ、或は羅網をして音辭を説かしめん。一切の莊嚴の聲徧滿して、恆沙の天樂自ら時に依る。他方の凡聖の類を引せんが爲に、故らに佛此の不思議を現じたまふ。我等之を聞きて身の毛豎つ。骨を碎きて阿彌師に慙謝す。一び受けて專精にして命を惜しまざれば、須臾に即ち到らんこと豈遲しと爲んや。衆等心を廻して皆往かんことを願じて、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。
下高に接して體じて云へ。 高下に接して讚じて云へ。
願はくは往生せん、願はくは往生せん。彌陀の佛國は眞に嚴淨なり。三惡・六道永く名だに無し。事事の莊嚴、識るべきこと難し。種種妙微甚だ精爲り。地迥に寬平にして衆寶もて間へ、一一に同じく耀きて五百の光あり。一一の光寶臺座と成る、一一の座上に百千の堂あり。千堂の化佛塵沙の會なり。衆生入る者共に相量る。無數の音聲空に遊びて轉じ、化天童子華香を散ず。晝夜六時に間息すること無し。地上・虚空量るべきこと難し。八德の香池に意に隨ひて入る。潅注すること人に由て淺深無し。或は出或は沒、