根性利なる者は皆益を蒙る願往生 鈍根無智なるは開悟し難し無量樂
『瓔珞經』の中には漸敎を説けり願往生 万劫功を修して不退を證す無量樂
『觀經』『彌陀經』等の説は願往生 即ち是頓敎なり菩提藏なり無量樂
一日七日專ら佛を稱すれば願往生 命斷して須臾にして安樂に生ず無量樂
一び彌陀涅槃國に入りぬれば願往生 即ち不退を得て無生を證す無量樂
萬劫功を修せんこと實に續き難し願往生 一時に煩惱百千間はる無量樂
若し娑婆にして法忍を證せんことを待たば願往生 六道にして恆沙の劫にも未だ期あらず無量樂
貪瞋は即ち是輪廻の業なり願往生 煩惱豈是無生の因ならんや無量樂
此の貪瞋火燒の苦を驗べんより願往生 如かず走りて彌陀國に入らんには無量樂
彌陀因地發心の時願往生 頓ちに王位を捨てて菩提を求めたまふ無量樂
饒王佛の所にして鬚髮を落し願往生 出家して道を修し法藏と名く無量樂
四十八願茲に因て發る願往生 一一の誓願は衆生の爲なり無量樂
衆寶もて莊嚴して極樂と名く願往生 廣大寬平にして限量無し無量樂
我菩提を得ば當心に坐し願往生 後際を徹竆して衆生を度せん無量樂