彌陀諸の佛子に告げて言はく願往生 自作自受なり他を怨むこと莫れと無量樂
 般舟三昧樂願往生 常住の寶國には永く憂無し無量樂
 涅槃快樂無爲の處には願往生 貪瞋の火宅未だ曾て聞かず無量樂
 百寶の華臺に意に隨ひて坐す願往生 坐する處には聖衆無央數なり無量樂
 童子供養し聲聞讚ず願往生 鳥は樂す空に飛びて百千帀無量樂
 一坐一立須臾の頃に願往生 微塵の故業盡く消除す無量樂
 或は天衣を散じて寶池に覆ひ願往生 衣の上に更に寶華の香を散ず無量樂
 聖衆行く時足上を踏むに願往生 衣華體に觸るるに三禪の樂あり無量樂
 内外映徹して明鏡の如し願往生 塵勞畢竟じて縁起すること無し無量樂
 念念唯三昧を加して淨し願往生 無漏の神通眞にして復眞なり無量樂
 般舟三昧樂願往生 煩惱永く絶えて相干さず無量樂
 或は寶地の瑠璃もて間へたる有り願往生 或は寶地の紫金もて成る有り無量樂
 或は寶地の黄金もて作せる有り願往生 或は寶地の頗梨もて映ぜる有り無量樂
 或は千寶もて莊嚴せる地有り願往生 或は算數の寶もて爲成る有り無量樂