遥に相瞻望し、遥に相聞く。語る聲は悉く皆道の善なる者を求む。同一種類にして、異人有ること無し。其の諸の菩薩・阿羅漢、面目皆端正にして、淸潔絶好なり。悉く同一色にして、偏に醜惡なる者有ること無し。諸の菩薩・阿羅漢、皆才猛黠慧なり。其の衣服する所、皆衣は自然の衣なり。都て心中に念ずる所、常に道徳を念ず。其の語り言はんと欲する所は、便ら皆豫して相知る。意に其の念ずる所も、言に道ふも常に五事を説く。其の國中の諸の菩薩・阿羅漢、自ら共に相與に語る言、輒ち經道を説きて、終に他餘の惡を説かず。其の語言の音響、三百鍾の聲の如く、皆相敬愛して、相憎む者有ること無し。皆自ら長幼・上下・先後を以て之を言ふ。都て共に往會するに、義を以てして禮し、轉た相敬事すること、兄の如し弟の如し。仁を以てし義を履み、妄に動作せず。言語りて誠に、轉た相敎令して、相違戻せず。轉た相承受して、皆心潔淨にして、貪慕する所無く、終に婬姝・瞋怒の心、愚癡の態有ること無く、邪心にして婦女を念ふ意有ること無し。悉く智慧勇猛に、和心歡樂して、喜經道を好み、皆自ら其の前世よりの從來する所の生、億萬劫世の時の宿命の善惡・存亡を知り、現在も却て知ること極無し。無量淸淨佛の敎授したまふべき所の講堂・精舍は、皆復自然の七寶なり。金・銀・水精・琉璃・白玉・虎珀・車、自ら共に轉た相成ず。甚だ姝明好絶にして、姝きこと比無し。亦作る者有ること無く、亦從來する所を知らず。亦持ち來たる者有ること無く、亦從去する所も無し。無量淸淨佛の願じたまふ所の徳重ければなり。其の人善を作す、故に論經・語義・説經・行道、其の中に講會して、自然に化生するのみ。其の講堂・精舍には、皆復七寶の樓觀欄楯有り。金・銀・水精・琉璃・白玉・虎珀・車を以て瓔珞と爲し、復白珠・明月珠・摩尼珠を以て交絡と爲して、其の上に覆蓋せり。皆自ら五の音聲を作す、音聲甚だ姝きこと比無し。無量淸淨佛國の諸の菩薩・阿羅漢所居の舍宅も、皆復七寶を以てす。金・銀・水精・琉璃・珊瑚・虎珀・車・馬瑙化生し、轉た共に相成ず。其の舍宅に皆悉く各々七寶の樓觀欄楯有り。金・銀・水精・琉璃・白玉・虎珀・車を以て瓔珞と爲し、復白珠・明月珠・摩尼珠を以て交絡と爲して、其の上を覆蓋す。皆各々復自ら五音聲を作せり。無量淸淨佛の講堂・精舍及び諸の菩薩・阿羅漢の所居の七寶の舍宅の中、