學べば則ち衆門竝に進み、止むれば則ち二諦虚融す。十方に濟運すれば則ち大神通に乘じ、晏安すれば暫時に則ち三空門に坐す。遊べば則ち八正の路に入り、至れば則ち大涅槃に到る。一切衆生但彼の國に至れば皆此の益を證す。何ぞ思量せざらんや、速やかに去かざらんや。
[第五大門 四、引證勸信]
第四に聖敎を引きて證成し後代を勸めて信を生じ往を求願せしむとは、『觀佛三昧經』(卷九意)に依るに云く。「爾の時會中に十方諸佛有まして各々花臺の中に於て結跏趺坐して空中に現じたまふ。東方の善德如來を首と爲て、大衆に告げて言はく。汝等當に知るべし、我過去無量世の時を念ふに佛有ましき、寶威德上王と名く。彼の佛出でたまふ時亦今日の如く三乘の法を説きたまふ。彼の佛の滅後末世の中に一の比丘有りて、弟子九人を將ゐて佛塔に往詣して佛像を禮拜し、一の寶像の嚴顯にして觀つべきを見る。觀已りて敬禮して目に諦かに之を觀ず。各々一偈を説きて用て讚歎を爲す。壽の脩短に隨ひて各自に命終す。即ち命終し已りて即ち佛前に生ず。此より已後恆に無量の諸佛に値遇することを得て、諸佛の所に於て廣く梵行を修し念佛三昧海を得。既に此を得已りて諸佛現前にして即ち授記を與ふ。十方の面に於て意に隨ひて佛と作る。東方の善德佛とは即ち我が身是なり。自餘の九方の諸佛は即ち是本昔の弟子九人是なり。十方の佛世尊は塔を禮し一偈もて讚ずるに因由るが故に佛と成ることを得たり、豈異人ならんや、我等十方の佛是なりと。是の時十方の諸佛空より下り千の光明を放ちて色身白毫相の光を顯現して、各各皆釋迦佛の牀に坐す。阿難に告げて言はく。汝知るや、釋迦文佛は無數の精進百千の苦行もて佛の智慧を求めて是の身を報得したまへり。今汝が爲に説かん。汝佛語を持ちて未來世の天・龍・大衆、四部の弟子の爲に觀佛相好及び念佛三昧を説くべしと。