佛言はく。若し我滅後の佛の諸弟子、諸惡を捨離し少語法を樂ひて、日夜六時に、能く一時に於て分ちて少時と爲して、少分の中に須臾の間に於ても、佛の白毫を念ぜん者、若し見ずとも、是の如き等の人九十六億那由他恆河沙微塵劫の生死の罪を除卻せん。若し復人有りて是の白毫を聞きて、心に驚疑せず、歡喜信受せば、此の人亦八十億劫の生死の罪を除かん。若しは諸の比丘・比丘尼、若しは男・女人、四の根本、十惡等の罪、五逆の罪を犯し、及び大乘を謗ぜん。是の如きの諸人、若し能く懺悔すること日夜六時、身心息まず、五體を地に投ぐること大山の崩るるが如くにし、號泣して涙を雨らし、合掌して佛に向ひ、佛の眉間の白毫相の光を念ずること、一日より七日に至らんに、前の四種の罪、輕微なることを得べし。白毫を觀ぜんに、闇くして見えずば、應に塔の中に入りて眉間の白毫を觀ずべし。一日より三日に至るまで、合掌して啼泣せよ。又暫く聞くも亦三劫の罪を除く。佛父王に告げ、及び阿難に勅したまはく。吾今汝が爲に悉く身相の光明を現ず。若しは不善心有る者、若しは佛の禁戒を毀つ者、佛を見ること各々不同なり。時に五百の釋子、佛の色身を見ること猶し灰人の如し。比丘千人、佛を見ること由し赤土の如し。十六の居士、二十四の女人、佛を見ること純黑なり。諸の比丘尼佛を見ること銀色の如し。時に諸の四衆佛に白さく。我今佛の妙色を見たてまつらずと。自ら頭髮を拔き身を擧げ地に投げて、啼泣して涙を雨らし、自ら撲ちて婉轉す。佛言はく。善男子、如來の出現は正しく汝等が罪咎を除滅せんが爲なり、汝今過去の七佛を稱し、佛の爲に禮を作すべし。汝が先世邪見の罪を説かん。汝當に諸の大德僧衆に向ひて、發露悔過し、佛語に隨順して佛法衆の中に於て、五體を地に投ぐること太山の崩るるが如くにし、佛に向ひて懺悔すべし。既に懺悔し已らば、心眼開くことを得て、佛の色身を見て、心大に歡喜せん。佛諸の比丘に告げたまはく。汝ら先世無量劫の時、