行者希有の法を聞くことを得て願往生 智慧の法眼豁然として開く無量樂
 法眼開く時佛の會を見て願往生 即ち無上菩提心を發す無量樂
 或は坐し或は立し遊行して觀るに願往生 到る處唯説法の聲のみを聞く無量樂
 身心毛孔皆得悟し願往生 菩薩聖衆皆充滿せり無量樂
 自ら神通を作して彼の會に入るは願往生 本を憶ふに娑婆知識の恩なり無量樂
 若し釋迦の勸めて念佛せしむるに非ずば願往生 彌陀の淨土何に由てか見ん無量樂
 心に香華を念じて徧く供養し願往生 長時長劫に慈恩を報ぜよ無量樂
 普く勸む十方の生死界願往生 同心に惡を斷じて盡く須く來るべし無量樂
 一び涅槃常住の國に入りぬれば願往生 後際を徹窮して更に何の憂かあらん無量樂
 念念の時中に常に證悟して願往生 十地の行願自然に成ず無量樂
 地地の慈悲巧方便なり願往生 佛を以て師と爲せば錯悟無し無量樂
 定善は經に依るに十三觀願往生 一一に具に莊嚴の事を説く無量樂
 行住坐臥に常に觀察せよ願往生 常に念ずれば心眼籠籠として見えん無量樂
 散善は九品經に依て讚ず願往生 一一に回向すれば皆往くことを得無量樂