しかれば、如来の真説、宗師の釈義、明らかに知りぬ、安養浄刹は真の報土なることを顕す。
惑染の衆生、ここにして性を見ることあたわず、煩悩に覆わるるがゆえに。『経』
(涅槃経)には「我、十住の菩薩、少分仏性を見ると説く」と言えり。かるがゆえに知りぬ、安楽仏国に到れば、すなわち必ず仏性を顕す、本願力の回向に由るがゆえに。また『経』
(涅槃経)には「衆生、未来に清浄の身を具足荘厳して、仏性を見ることを得」と言えり。
爾者、如来真説宗師釈義、明知、顕安養浄刹真報土。惑染衆生、於此不能見性、所覆煩悩故。経言我説十住菩薩少分見仏性。故知、到安楽仏国、即必顕仏性、由本願力回向故。亦経言衆生未来具足荘厳清浄之身而得見仏性。