佛説無量淸淨平等覺經卷第二

後漢月支國三藏支婁迦讖譯
佛阿難に告げたまはく。若が言是なり、帝王の如きは人中にに於て好きこと比無しと雖も、當に遮迦越王の邊に在りて住せしむれば、其の面目形貌甚だ醜惡にして、其の状好からざること、比へば乞人の帝王の邊に在りて住するが如くなるべし。帝王の面醜にして、尚復遮迦越王の面色の姝好なるに如かざること、百千億萬倍なり。遮迦越王の如きは、天下に於て絶えて好きこと比無きも、當に第二忉利天の帝釋の邊に在りて住せしむれば、其の面甚だ醜くして好からざること、尚復天帝釋の面貌端正にして姝好なるに如かざること、百千億萬倍なるべし。天帝釋の如きも、第六天王の邊に在りて住せしむれば、其の面貌甚だ醜くして好からざること、尚復第六天王の面貌端正にして姝好なるに如かざること、百千億倍なり。第六天王の如きも、無量淸淨佛國の中にの諸の菩薩・阿羅漢の邊に在りて住せしむれば、其の面甚だ醜くして、尚復無量淸淨佛國中にの諸の菩薩・阿羅漢の面貌端正にして姝好なるに如かざること、百千億萬倍なり。

佛言はく。無量淸淨佛の諸の菩薩・阿羅漢の面貌は、悉く皆端正にして絶えて好きこと比無し、泥洹の道に次しなり。佛阿難告げたまはく。無量淸淨佛及び諸の菩薩・阿羅漢の講堂・精舍、居處る所の舍宅の中に外の浴池の上に、皆七寶の樹有り、中に純銀の樹有り、中に純金の樹有り、中に純水精の樹有り、中に純琉璃の樹有り、中に純白玉の樹有り、中に純珊瑚の樹有り、中に純虎珀の樹有り、中に純車の樹有りて、種種に各々自ら異行なり。中に復兩寶の共に一樹と作る者有り。銀樹には銀根・金莖・銀枝・金葉・銀華・金實あり、