常に無量淸淨佛の左右の座邊に在りて、坐侍して政論し、無量淸淨佛、常に是の兩菩薩と共に對坐して、八方・上下、去・來・現在の事を議したまふ。無量淸淨佛、若し是の兩菩薩をして八方・上下の無央數の諸佛の所に到らしめんと欲すれば、是の兩菩薩便ち飛行して、則ち八方・上下の無央數の諸佛の所に到る。心の所欲に隨ひて何の方の佛所にも至到らしむ。是の兩菩薩、則ち倶に飛行して則ち到る。飛行の駃く疾きこと佛の如く、勇猛なること比無し。其の一の菩薩をば廅樓亘と名け、其の一の菩薩をば摩訶那と名く。光明・智慧最も第一なり。其の兩菩薩の項の中の光明は、各々他方千須彌山の佛國を焔照して、常に大に明かなり。其の諸の菩薩の項の中の光明は、各々千億萬里を照らし、諸の阿羅漢の項の中の光明は、各々七丈を照らす。佛言はく。其れ世間の人民、善男子・善女人、若し一ら急に縣官に遭ふ事を恐怖する者有らば、但自ら是の廅樓亘菩薩に歸命せよ、解脱を得ざる所の者無けん。
佛説無量淸淨平等覺經卷第二