衆生等各各に心を斂めて歸依し合掌したてまつれ。

 下座高に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。衆等咸く本師釋迦佛・十方世界の諸如來に歸命したてまつる。願はくは施主衆生の請を受けて、慈悲を捨てずして、道場に入りて功德を證明し、諸罪を滅したまへ。心を回し念を一にして彌陀を見たてまつらん。衆等身心皆踊躍して手に香華を執りて常に供養したてまつれ。

 高下に接して讚じて云へ。 高下に接して請召して云へ。

重ねて白す。道場の大衆等、各各に心を斂めて彈指合掌し、叩頭して一心に歸命し、今の施主及び衆生の爲に、次に當に十方法界の諸佛所説の修多羅藏、八万四千を請じ奉り、又全身散身の舍利等を請じたてまつるべし。唯願はくは大神光を放ちて、此の道場に入りて功德を證明したまへ。又十方の聲聞・縁覺・得道の聖人を請じたてまつる。唯願はくは慈悲を捨てずして、大神通を現じ、此の道場に入りて功德を證明したまへ。又當に諸の菩薩衆・普賢・文殊・觀音・勢至等を請じ奉るべし。唯願はくは慈悲を捨てずして、衆生の願を滿てしめ、此の道場に入りて功德を證明したまへ。歸依奉請する所以は、此の諸の菩薩、初發意より乃至菩提まで、常に平等を行じて接引偏無く、自利利他時として暫くも息むこと無し、常に法音を以て諸の世間を覺せしむ、光明普く無量の佛土を照らし、一切世界六種に震動す、總じて魔界を攝し魔の宮殿を動かす、邪網を掴裂し、諸見を消滅し、諸の塵勞を散じ、諸の欲塹を壞す、法門を開闡して淸白を顯明し、佛法を光融して正化を宣流す、常に不染の身口意業を作し、