功德を證明し、復罪を除きて施主の菩提の芽を增長せしめたまへ。衆等各各に心念を齊しくし、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。

 下高に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。今日の道場に遇ふことを得ること難し。無上の佛法亦聞き難し。畢命形枯に諸惡を斷じ、是より念念に罪皆除こる。六根得了惺悟することを得て、戒・定・慈悲誓ひて虚しからず。衆等身心皆踊躍して、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。

 高下に接して讚じて云へ。 下高に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。久しく娑婆に住して常に沒沒たり、三惡・四趣盡く皆停まる、毛を被り角を戴きて衆苦を受く、未だ曾て聖人の名を聞見せず。此の疲勞長劫の事を憶ひて誓願す、捨命のとき彌陀を見たてまつらん。衆等身心皆踊躍して、手に香華を執りて常に供養したてまつれ。

 高下に接して讚じて云へ。

願はくは往生せん、願はくは往生せん。衆等咸く歸命して今施主及び衆生の爲に、已に十方法界の全身の舍利、碎體の金剛を請じたてまつる。物利宜しきに隨ひて、形を分ちて影赴したまふ。復形大小に分てりと雖も、神化一種にして殊なること無し。大は則ち類するに山岳に同じく、小は則ち比するに芥塵の若し。命を畢るまで眞誠に心を齊しくして供養したてまつらん。近くは則ち人天に報を獲て富樂長劫に身に隨ひ、遠くは則ち淨土の無生剋果して、