退かざるは朋良の爲なり 彼の前生の輩に問ふ 斯に來りてより幾の劫強ぞやと  願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん

南無して心を至し歸命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
光舒びて毘舍を救ひ 空に立して韋提を引す 天來りて香盇を捧げ 人去りて寶衣を齎す 六時に鳥の聞きて合し 四寸華を踐みて低み 相看るに正しからずといふこと無し 豈復長き迷有らんや  願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん

南無して心を至し歸命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
普く勸めて三福を弘め 咸く五燒を滅せしむ 發心の功已に至りぬれば 念を係くるに罪便ち消ゆ 鳥華珠光を轉じ 風好樂の聲を調ふ 但忻へ行道の易きを 寧ぞ愁へん聖果遙なりと  願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん

南無して心を至し歸命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
珠色仍ほ水と爲す 金光即ち是臺なり 時に到れば華自づから散じ 願に隨ひて華還開く 池に遊びて更出沒し 空を飛びて互に往來す 直心をもて能く彼に向ふ 善有らば併ながら須く回すべし  願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん

南無して心を至し歸命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
心を洗ふ甘露の水 目を悅ばしむ妙華の雲 同生の機識り易く 壽量等しくして分ち難し 樂多くして道を廢すること無し 聲遠くして聞を妨げず 如何ぞ五濁を貪して 安然として火に自ら焚けん  願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん

南無して心を至し歸命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。