專ら『彌陀』『觀經』の法を讀むべし願往生 文文句句に西方を説けり無量樂
 地下の寶幢無億數なり願往生 方楞具足して盡く光を輝かす無量樂
 万億の寶珠相映飾して願往生 各各に希奇の事を變現す無量樂
 上衆寶莊嚴の地を照らして願往生 雜色百千の日よりも過ぎたり無量樂
 自身の光明は紫金色なり願往生 足寶地を踐みて徐徐として行く無量樂
 此の無生寶國の地を得ることは願往生 皆是彌陀願力の恩なり無量樂
 一切の時中に妙法を聞く願往生 煩惱罪障起るに由無し無量樂
 菩薩の知識を同學と爲す願往生 手を携へ相將ゐて寶堂に入らしむ無量樂
 念念の中に法樂を受け願往生 須臾に百千の門を悟得す無量樂
 大衆同心に此の界を厭へ願往生 佛の願力に乘じぬれば彌陀を見たてまつらん無量樂
 忽爾に思量すれば心髓痛む願往生 無窮の劫より枉て疲勞せしこと無量樂
 自ら今身に淨土を聞くことを慶ぶ願往生 身命を惜しまずして西方に往かん無量樂
 西方は快樂無爲の處なり願往生 天上・人間に比量無し無量樂
 六天相勝るること億万倍するも願往生 西方の人の一相にも及ばず無量樂