心を廻して念念に安樂に生ぜんとせば願往生 終時に即ち金華の至るを見ん無量樂
 五百の化佛・觀音等願往生 一時に手を接りて華中に入らしめたまふ無量樂
 一念に華に乘じて寶池の内にあり願往生 一日一夜に寶華開く無量樂
 華開けて佛を見たてまつれども微微の障あり願往生 三七已後に始めて分明なり無量樂
 耳に衆聲を聽きて心に悟を得願往生 他方に歴事して授記を蒙る無量樂
 十劫須臾に覺えずして盡き願往生 進みて明門歡喜地に入る無量樂
 般舟三昧樂願往生 名を盡くすを期と爲して疑を生ずること莫れ無量樂
 若し是釋迦の眞の弟子ならば願往生 誓ひて佛語を行じて安樂に生ぜよ無量樂
 悠悠として他語を信ずることを得ざれ願往生 縁に隨ひて病を治す各々方に依れ無量樂
 忽に災危に遇ひぬれば身自ら急なり願往生 道俗千重するも未だ救ふこと能はず無量樂
 口に事空を説けども心に怨を行ず願往生 是非人我山嶽の如し無量樂
 此の如き人には近づくべからず願往生 近づかば即ち長劫の苦に輪廻せん無量樂
 耳を側て心を傾け常に採訪して願往生 今身に道を修して無生を得よ無量樂
 若し此の法の希奇の益を聞かば願往生 身命を顧みずして要ず得んことを求めよ無量樂