福彼の百千億の諸佛の名號を受持するよりも多し。『寶積經』意 彌勒菩薩の功德無量なり。若し但名を聞かん者は黑闇の處に墮せず、一念名を稱せん者は千二百劫の生死の罪を除却し、歸依すること有らん者は無上道に於て不退轉を得、『上生經』意稱讃し禮拜せん者は、百千万億阿僧祇劫の生死の罪を除かん。『虚空藏經』『佛名經』意 「無量千万劫に、修する所の願・智・行は、廣大にして量るべからず。稱揚せんに能く盡すこと莫けん」と。『華嚴經』の偈(唐譯卷七七)。已上三菩薩常に極樂世界に在す。『四十華嚴經』に出でたり 地藏菩薩は、毎日晨朝に、恒沙の定に入り、法界に周遍して、苦の衆生を拔く。所有の悲願は餘の大士に超えたり。『十輪經』意 彼の『經』(十輪經卷一)の偈に云く。「一日地藏の功德大名聞を稱せんは、倶胝劫の中に餘の智者を稱せん德に勝る。 假使ひ百劫の中に、其の功德を讃説せんも、猶尚盡すこと能はず。故に皆當に供養すべし」。觀世音菩薩言く。「衆生苦有りて、三び我が名を稱せんに、往いて救はずば正覺を取らじ」と。『弘猛海慧經』 「若し百千倶胝那庾多の諸佛の名號を稱念すること有らん、復暫時我が名號を於て至心に稱念すること有らんに、彼の二の功德は平等平等なり。諸の我が名號を稱念すること有らん者は、一切皆不退轉地を得ん」と。『十一面經』(意) 「衆生若し名を聞かば苦を離れて解脱を得ん。亦地獄に遊戲して大悲代りて苦を受けん」と。『請觀音經』偈 「弘誓の深きこと海の如し。劫を歴るも思議せられず。多千億の佛に侍して、大淸淨の願を發す。 神通力を具足し、廣く智の方便を修し、十方の諸の國土に、刹として身を現ぜざること無し。 念念に疑を生ずること勿れ。觀世音の淨聖は、苦惱死厄に於て、能く爲に依怙と作る。一切の功德を具し、慈眼もて衆生を視る。福聚海無量なり。是の故に應に頂禮すべし」と。『法華經』(卷七) 大勢至菩薩曰く。「我は能く諸の惡趣、未度の衆生を度するに堪任へたり」と。『寶積經』(卷九〇) 智慧の光を以て普く一切を照らして、三塗を離れしむるに、