稱南無阿彌陀佛。稱佛名故、於念念中、除八十億劫 生死之罪。命終之時、見金蓮華。猶如日輪、住其人前。如一念頃、即得往生 極樂世界。於蓮華中、滿十二大劫、蓮華方開。觀世音大勢至、以大悲音聲、爲其廣説 諸法實相 除滅罪法。聞已歡喜。應時即發菩提之心。是名下品下生者。是名下輩生想。名第十六觀。
説是語時、韋提希、與五百侍女、聞佛所説、應時即見 極樂世界 廣長之相。得見佛身 及二菩薩、心生歡喜。歎未曾有。廓然大悟、得無生忍。五百侍女、發阿耨多羅三藐三菩提心、願生彼國。世尊悉記 皆當往生。生彼國已、得諸佛現前三昧。無量諸天、發無上道心。

至して、声をして絶えざらしめて、十念を具足して南無阿弥陀仏と称せしむ。仏名を称するがゆえに、念念の中において八十億劫の生死の罪を除く。命終の時、金蓮華を見る。猶し日輪のごとくしてその人の前に住す。一念の頃のごとくに、すなわち極楽世界に往生することを得ん。蓮華の中において十二大劫を満てて、蓮華方に開く。観世音・大勢至、大悲の音声をもって、それがために広く諸法実相・除滅罪の法を説く。聞き已りて歓喜す。時に応じてすなわち菩提の心を発す。これを「下品下生の者」と名づく。これを「下輩生想」と名づく、「第十六の観」と名づく。」
 31この語を説きたまう時に、韋提希、五百の侍女と、仏の所説を聞きて、時に応じてすなわち極楽世界の広長の相を見たてまつる。仏身および二菩薩を見たてまつることを得て、心に歓喜を生ず。未曾有なりと歎ず。廓然として大きに悟りて、無生忍を得。五百の侍女、阿耨多羅三藐三菩提心を発して、かの国に生ぜんと願ず。世尊ことごとく「みな当に往生すべし」と記す。かの国に生まれ已りて、諸仏現前三昧を得ん。無量の諸天、無上道心を発しき。