百八の結業を除斷することを得て、生死の流に背き、涅槃の道に趣きて、無上果を獲んと。使還りて王に啓す。王大に歡喜して頭面に佛を禮して遙に世尊に白さく。尊敎を頂受して、我當に奉行すべし。即ち吏民に勅して、木槵子を營辨して、以て千具を爲り、六親の國戚に皆一具を與ふ。王常に誦念して、軍旅に親しむと雖も亦廢捨せず。又是の念を作さく、世尊の大慈、普く一切に應ず、若し我が此の善、長く苦海に淪むことを免るることを得ば、如來當に現じて我が爲に法を説きたまへと。王樂を願うを以て、心を逼めて三日食せず。佛即ち身を現じて諸の聖衆と、宮内に來入して、王の爲に法を説きたまふ」。又此を以て證す。直是王の心眞實なれば、念念に障除こり、佛罪滅を知りたまひて、念に應じて現じたまふ。應に知るべし。


觀念阿彌陀佛相海三昧功德法門經 一卷