僧に歸す諍論を息めて同じく和合海に入らん 願はくは諸の衆生と共に回して無量壽國に往生せんと願ぜん
願はくは諸の衆生の三業淸淨にして、佛敎を奉持し一切の賢聖に和南せん。願はくは諸の衆生と共に回して無量壽國に往生せんと願ず。

 諸の衆等聽け日沒の無常の偈を説かん。

人間悤悤として衆務を營み 年命の日夜に去ることを覺えず 燈の風中にありて滅期し難きが如し 忙忙たる六道定趣無し 未だ解脱して苦海を出づることを得ず 云何が安然として驚懼せざらん 各々聞け強健有力の時 自策自勵して常住を求めよ

 此の偈を説き已りて更に心口に當てて發願せよ。

願はくは弟子等、命終の時に臨みて、心顛倒せず、心錯亂せず、心失念せず、身心諸の苦痛無く、身心快樂なること禪定に入れるが如くして、聖衆現前し、佛の本願に乘じて、上品に阿彌陀佛國に往生せん。彼の國に到り已りて六神通を得、十方の界に入りて苦の衆生を救攝し、虚空法界盡くさん。我が願も亦是の如くならん。發願し已りて、心を至して阿彌陀佛に歸命したてまつる。

 初夜の偈に云く。『菩薩處胎經』

煩惱深くして底無く 生死海無邊なり 苦を度するの船未だ立たず
云何が睡眠を樂まんや 勇猛に勤精進して 心を攝して常に禪に在け

 中夜の偈に云く。『坐禪三昧經』