中に未だ斯陀含道を得ざる者有れば則ち斯陀含道を得、中に未だ阿那含道を得ざる者有れば則ち阿那含道を得、中に未だ阿羅漢道者を得ざる有れば則ち阿羅漢道を得、中に未だ阿惟越致の菩薩を得ざる者有れば則ち阿惟越致菩薩を得。菩薩・阿羅漢、各々自ら經を説き道を行じて、皆悉く道を得て、歡喜し踊躍せざる者莫し。諸の菩薩の中に、意に八方・上下の無央數の諸佛を供養せんと欲するもの有らば、即ち皆倶に前みて無量淸淨佛の爲に禮を作し、却きて長跪叉手して佛に白さく、辭し行いて八方・上下の諸の無央數の佛を供養せんと欲すと。無量淸淨佛則ち之を然可して、則ち其をして行いて供養せしめたまふ。諸の菩薩等の皆大に歡喜するもの、數千億萬人無央數にして復計ふべからず。皆智慧勇猛にして、各々自ら翻り飛ぶ、等輩相追ひて倶共に散り飛びて則ち行く。即ち八方・上下の無央數の諸佛の所に到り、皆前みて佛の爲に禮を作して、便則ち諸佛を供養す。其の諸の菩薩、意に萬種自然の物を得んと欲はば前に在り、則ち自然百雜色の華、百種自然の雜繒・幡綵百種の物、自然の劫波育衣、自然の七寶、自然の燈火、自然の萬種伎樂、悉く皆前に在り。其の華香の萬種自然の物は、亦世間の物に非ず、亦復天上の物にも非ざるなり。是の萬種の物は、都て爲に八方・上下の衆物、自然に共に合會して化生するのみ。意に得んと欲はば則ち自然に化生して前に在り、意に用ひざらんとせば便則ち自ら化し去る。諸の菩薩便ち共に持して、諸佛及び諸の菩薩・阿羅漢の上に供養す。邊傍・前後徊繞し周匝すること自在なり。意に得んと欲する所は則輒ち皆至る、爾の時に當りて快樂言ふべからざるなり。諸の菩薩、意に各々四十里の華を得んと欲はば、則ち自然に四十里の華前に在り。諸の菩薩皆虚空の中に於て共に華を持して、則ち諸佛及び諸の菩薩・阿羅漢の上に散ず。華皆虚空の中に在りて下り向ふ。華甚だ香好し、華適に小しく萎みて便ち自ら地に墮つれば、則ち自然の亂風吹きて萎める華悉く自然に去る。諸の菩薩、意に各々復八十里の華を得んと欲はば、則ち自然に八十里の華前に在り。諸の菩薩皆復虚空の中に於て共に華を持して、諸の菩薩・阿羅漢の上に散ず。華皆復虚空の中に在りて下り向ふ。華小しく萎みて便ち自ら地に墮つれば、則ち自然の亂風吹きて萎める華去る。