菩薩・聲聞寶池に入る 意に隨ひて淺深欲する所の如し 若し身に潅がんと須れば自然に注ぐ 旋り復さしめむと欲すれば水尋ち還る 調和冷暖にして稱はざること無し 神を開き體を悅ばしめて心垢を蕩ふ 淸明澄潔にして形無きが若し 寶沙映徹して深からざるが如し 澹淡廻轉相注潅す 婥約容豫人の神を和らぐ 微波無量にして妙響を出す 其の所應に隨ひて法語を聞く 或は三寶の妙章を聞き 或は寂靜・空・無我を聞き 或は無量波羅蜜・ 力・不共法・諸通慧を聞き 或は無作・無生忍 乃至甘露・潅頂の法を聞く 根の性欲に隨ひて皆歡喜す 三寶の相と眞實の義に順ひて 菩薩・聲聞所行の道 是に於て一切悉く具に聞く 三塗苦難の名永く閉ぢ 但自然快樂の音のみ有り 是の故に其の國を安樂と號す 頭面に無極尊を頂禮したてまつる
願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん。
南無して心を至し帰命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
本師龍樹摩訶薩 形像を誕ず始めて頽綱を理る 邪扇を關閉して正轍を開く 是閻浮提の一切の眼なり 尊語を伏承して歡喜地にして 阿彌陀に歸して安樂に生ぜしむ
願はくは諸の衆生と共に安樂國に往生せん。
南無して心を至し帰命して西方の阿彌陀佛を禮したてまつる。
譬へば龍動けば雲必ず隨ふが如く 閻浮提に百卉を放ち舒ぶ 南無慈悲龍樹尊 心を至し歸命し頭面に禮したてまつる