高下に接して衆の行道を勸めて即ち云へ。
一切の香華を請じ奉り、供養已に訖んぬ。一切恭敬して、道場の衆等各々香華を執りて法の如く行道せよ。
行道の讚梵偈に云く。
彌陀世尊を請じ奉る道場に入りたまへ散華樂 釋迦如來を請じ奉るす道場に入りたまへ散華樂
十方の如來を請じ奉る道場に入りたまへ散華樂
道場の莊嚴極めて淸淨なり 天上・人間に比量無し 過・現の諸佛等の靈儀 人・天・龍・鬼の中の法藏 全身・碎身の眞舍利 大衆華を持して其の上に散じ 尊顏を瞻仰して繞ること七帀 梵響聲等もて皆供養したてまつる 願はくは我が身淨きこと香爐の如く 願はくは我が心智慧の火の如くして 念念に戒定の香を焚燒して 十方三世の佛を供養したてまつらん 慙愧す釋迦大悲主 十方恆沙の諸世尊 慈悲巧方便を捨てずして 共に彌陀弘誓門を讚じたまへり 弘誓多門にして四十八なれども 偏に念佛を標して最も親しと爲す 人能く佛を念ずれば佛還念じたまふ 專心に佛を想へば佛人を知めしたまふ 一切心を廻して安樂に向へば 即ち眞金功德の身を見たてまつる 淨土の莊嚴諸の聖衆 籠籠として常に行人の前に在り 行者見已りて心歡喜し 終る時に佛に從ひて金蓮に坐し 一念に華に乘じて佛會に到り 即ち不退を證して三賢に入らん
下梵人の聲に接して立して讚じて云へ。
願はくは往生せん、願はくは往生せん。道場の衆等、爾許多の人、歴劫より已來三界に巡り、六道に輪廻して休止すること無し。希に道場を見て佛會を請じ、