各々天通・道眼・他心・宿命・漏盡智有る人、道場に現在して弟子今日の施主某甲及び諸の衆生心を披きて懺悔するを證明したまへ。弟子道場衆等の内外爾許多の人、過去より過去際・現在際・未來際を盡して、身口意業行住坐臥に、一切の三寶・師僧・父母・六親眷屬・善知識・法界衆生の上に於て、具に一切の惡を造る。常に一切の惡を起し、相續して一切の惡を起し、方便して一切の惡障・業障・報障・煩惱等障・生死罪障・不得見聞佛法僧障を起す。弟子衆等、曠劫より已來、乃至今身今日に至るまで、其の中間に於て是の如き等の罪を作る。樂行多作無量無邊なり。能く我等をして地獄に墮せしめて、出づる期有ること無からしむ。是の故に『經』(觀佛三昧經卷五意)に言く。「阿鼻地獄、十八の寒冰地獄、十八の黑闇地獄、十八の小熱地獄、十八の刀輪地獄、十八の劒輪地獄、十八の火車地獄、十八の沸屎地獄、十八の鑊湯地獄、十八の灰河地獄、五百億の刀林地獄、五百億の劒林地獄、五百億の刺林地獄、五百億の銅柱地獄、五百億の鐵鐖地獄、五百億の鐵網地獄、十八の鐵窟地獄、十八の鐵丸地獄、十八の尖石地獄、十八の飮銅地獄、是の如き等の衆多の地獄あり。佛言はく。阿鼻地獄は縱廣正等にして八萬由旬なり。七重の鐵城、七層の鐵網あり。下に十八の隔周帀して、七重皆是刀林なり。七重の城内に復劒林有り、下に十八の隔八万四千重有り。其の四角に於て大銅狗有り、其の身廣長にして四十由旬なり。眼は掣電の如く、牙は劒樹の如く、齒は刀山の如く、舌は鐵刺の如し。一切の身毛より皆猛火を出す。其の烟臭惡にして、世間の臭き物、以て譬ふべき無し。